シゲのG'log

"High Speed Boyz“という精神に侵食されています

GReeeeNのNewアルバムを聴きました

こんにちは。

 

今回は1月6日にリリースされたGReeeeNのNewアルバム『ボクたちの電光石火』の感想を書いていきます。

 

 



 

※個人的偏見に基づいている上に全然ヘビロテできていないのでお見苦しい箇所が多々あります。

 

 

 

M1.『おまじない』

編曲JIN、ギターPABLO、アコギ木島靖夫という好きなギタリスト揃い踏みなのがエグイ。

 

この曲は今回のアルバムのコンセプトである”夜明け”というテーマを明確に描写せず、曲中でストーリーが展開されていきますが、「あなたと過ごした日々を取り戻したい」という現実世界の人々の心情に上手くリンクしているなと感じました。

 

曲中で描かれる「おまじない」は自分と相手の二者間でのおまじないですが、混沌としたコロナ禍の「夜明け」に向けたおまじないにもなり得るのが面白いです。

 

 

 

 

M2.『星影のエール』

他の6曲が全てアルバムのコンセプトになぞらえて作られたせいか、このアルバムにおける星影のエールのストリングスはより一層優しさが際立って聴こえてきます。

 

他の曲と違う点でいえば、この曲だけJINさんが制作に携わっていないところもポイントですね。

(もちろんプロデュースはこのお方ですが)

 

新録曲が重々しい雰囲気がある分、まさに星影の如くこのアルバムに光を照らしていると思いました。

 

 

 

 

M3.『相思相愛』

ピアノが強い。

めちゃくちゃ繊細。

 

自分の中ではGReeeeNにおけるピアノって爽快さを与えてくれるものだったんですが(「道」とかその最たるもの)、真逆をいくコードワークで聴いた最初は歌詞があまり入ってきませんでした。

「これラブソングだよな...?」と疑心暗鬼に。

 

制作陣を見ると星影のエールとほぼ同じなのでなんとなく星影のエールの続編というか、ストーリーに関連性があるような感覚があります。

(楽曲としては星影のエールは純粋なラブソングというわけではないですが、MV的に繋げられそうな描写あるので)

 

なので脳内でめちゃんこにストーリーが展開されてしまいました。

 

一見、別れた2人が再び一緒になる歌詞なのですが、私は一生添い遂げた2人があの世で再び相思相愛になる曲だと思いました。

 

頭のAパートの

 

届いておくれ

歳月重ね そしてまた君に恋をした

 

から、長い年月の中で幾度となくあなたに恋をしており、そんな大きな想いがあなたに届いてほしい主人公。

 

この曲はAメロからサビに入ります。

(今回のアルバムこの曲以外にも曲の構成が個性的で面白い)

 

相思相愛 なれますように

 

あなたにも自分と同じように何度も恋をしていてほしい主人公の心情。

 

 

落ちサビの

 

別かつ日でも 恋をしてます

別かつ日には 愛を知ります

出逢ったころと 同じように

君をながめては 恋を知る

 

 「死が2人を別かつまで」という言葉がありますが、死ぬ日まで何度も恋をしているということを愛と呼ぶのだと、死を前にして初めて知るというのがこの曲の中で印象的な表現でした。

 

そして最初の頃と同じようにまた恋をしてあの世に旅立つ。

 

 

壮大すぎる。。。

 

ラストのHIDEさんの独唱である

 

恋のはじまり 君を探して

相思相愛 なれますように

 

恐らく現世に残されたパートナーもその後あの世に旅立ち、2人は再び添い遂げる歌詞なのではないかなと思いました。

 

冒頭でも書きましたが、ピアノがセンシティブすぎる上に、壮大なストーリーのコンボのせいで3分半もないのに5~6分の曲を聴いたような重厚感です。

(自分で勝手に繰り広げただけ)

 

 

 

 

 

M4.『ゆらゆら』

センシティブすぎる曲その2。

 

タイトルとは対照的なサウンドのギャップの大きさが凄まじいです。

 

心情変化を描写した歌詞ですが、サウンドも1番と2番でガラッと変わるところも、よりダイレクトに描写が入ってきます。

 

動かない水は いつかよどんで

誰もが そこでは 乾きを癒さない

心の水辺は 揺れ動くから あふれてゆくのでしょう 涙となって

 

特に気に入ったのはここの歌詞です。

 

心を水たまりに例えたところ、感情を”誰”と表すことで擬人化して表現しているところ、涙がこぼれる現象を心の水が揺れ動いたことで溢れるとしたところ。

 

HIDEさん節が惜しみなく出ていて非常に刺さりました。

 

 

そんな風に心が揺れ動くのって避けるべきことなのでは?と考えてしまいがちなところに

 

ゆらゆらと 行ったり来たり

固く閉ざせば 折れてゆくの

惑いも纏い揺れた幅が

いつか誰かを 抱きしめる 

 

 「揺れ動いた分だけ誰かへの優しさになる」と肯定しているところがGReeeeNらしいです。

 

刹那の『全て抱えて自分なんだ』もそうですが、GReeeeNは「こんな自分ダメダメだよな...」となるところを「そんな自分も他ならぬ自分の一つなんだな」と認められる歌詞を届けてくれるのが好きです。

 

 

 

 

M5.『たそがれトワイライト』

SOLでもおなじみ”頭痛が痛い”曲。

 

この曲の好きなところは歌詞も「たそがれトワイライト」そのものになっているところです。

 

1番は薄明かりの明朝、2番は夕暮れ時。

 

なげいてばかりで泣いたDay&Dayなんか昨日に送れ

誰ぞ彼のわずかなアカリ頼りに迎えに行こう

 

「朝が来る」というように時間の表現って受動的なものになりがちですが、ここでは能動的な歌詞になっているのがGReeeeNらしいなと思います。

 

 

 

 

M6.『半透明』

めちゃくちゃチるい。

 

フワフワした雰囲気を出すためからか、他の曲とは違ってこの曲だけドラムやベースのリズム隊はレコーディングしていないのが特徴的です。

 

ジレンマから生まれる「半分だけ隠した私」という二面性。

隠したようでも見えてしまっているというのが奥が深い。。。

 

 

この曲の主人公が自分の全てをさらけ出せる日は来るのだろうか。。。

 

Twitterで反応を見てると「フタリ」のようなあの頃のTwitterを見てる感覚になりました。

 

 

 

 

M7.『ボクたちの電光石火』

とうとうGReeeeNがタイトルトラックを放り込んできました。

 

アルバムを通して一貫したテーマを忠実に描いており、いつもの『おもちゃ箱』のような制作スタンスとは違う本作だからこそ、タイトルトラックに着手できたのかなと思います。

 

 

 

この□の中を埋めなさいと問われ続けて

 

学生の時テストで嫌というほど目にしてきたこの文言。

大人になればそんな問いから解放されると思っていましたがそんな事はなく、大人になっても壁=問いにぶつかり、自分で答えを出さなければならないんですよね。

  

そこには入りきらない答えをボクら探してるwow

 

提示された解答欄には入りきらない答えを探し続けているというところに、『Green Boy』の在り方を新たな角度から見せられたような気分です。

 

 

書きなぐったまんまのAnswerハミ出し消されて

 

でもそんなはみ出たものは要らないという理不尽が降ってくる。

『書きなぐった』という表現がまさにGreen Boyらしくて良いですね。

 

傷あとだらけで鋭く割れそうなガラスの心 wow

重ね合ってさぁ乱反射輝き合うでしょう

いざ光れ電光石火 今を生きてるボクらへ

 

そんな理不尽な世界で傷を負ったGreen Boysの心を重ね合わせて発生する光。

 

その傷だらけの光を『電光石火』と呼んでいます。

 

倒れない強さが欲しいわけじゃない

倒れたって何度だって立ち上がり続けよう

 

ここの歌詞は2016年のツアーでHIDEさんが話していたことを思い出します。

心が折れそうな時にも

『平気です。続けます』

座り込んでしまっても立ち上がれなくなってもいい。

続ける。続ける。続ける。

というのが僕は強さだと思います

 

 

彼のストイックな人間性の根幹がここに詰め込まれているような気がします。

 

何年もツアーに行っていますが歌っている顔は一度も見たことがない。

 

それでも誇らしく、気高く歌っているのだろうと鮮明にイメージが浮かびます。

 

 

 

 

曲はここから大サビに入ります。

 

掲げた Myself Yourself はオリジナルストーリー

春夏秋冬 咲く花違って

そのどれも 1000の月下 朝を待ちわびてんだ

 

この部分は各行で千差万別を表現していると思います。

 

人にはおのおのの状況や環境があるわけですけど、一番共感してもらえる形が、一番GReeeeNっぽいんじゃないかと思います。

naviさんのこの言葉にもあるように、GReeeeNの歌詞はたびたび「人生という物語で描かれるものは人それぞれ」ということを明確に描写していると思います。

 

この曲でもそのスタイルは変わらず貫いていると再認識しました。

 

あと全然関係ないんですけど、「春夏秋冬」という歌詞に引きずられて

まるで『BE FREE』の歌詞が13年後に書き直されたような感覚になりました。

 

時は戻らない刹那の中

 

電光石火という言葉も「光のように動きが早いこと」の意味の他に「非常に時間の短いこと」という意味があります。

「夜は明けてすぐに朝はくる」ということへのダブルミーニングでしょうか?

 

 

夜明け前の 宣戦布告だ 出逢ったなら離すな!

 

優しく「おまじない」を向けた1曲目に反して、力強い言葉を込めています。

 

負けたことに負けた その時が負けだ

 

先ほど出てきた「倒れたって何度だって立ち上がり続けよう」の歌詞のことですね。

立ち上がらなくなったその時が本当の「負け」であると。

 

 

安西先生も言っていましたね。

f:id:shigeglog:20210201170826j:plain

私は黒子のバスケよりもスラダン派です。スラダンはいいぞ。

 

 

そして2番サビで記された「乱反射」の電光石火に続き、新たな電光石火が出てきます。

 

心をはがして 痛くても 見つけた

むき出しの導火線に

火をつけろ電光石火

 

「心をはがして」「痛くても」というところから、もうすでに心は傷だらけで、何度も倒れては立ち上がり続けている様が分かります。

 

そうしてボロボロになった末にようやく見つけた導火線に火をつける。

 

ガラスの心による電光石火に続き、またも痛々しい電光石火です。

 

コロナ禍によって疲弊した人々の心を想起させるような表現です。

美しいジャケットからは想像もできない歌詞ですね。

 

ですが、夜が明けて少しずつ差す陽光を、導火線を辿る火で表現しているところはもはや儚い美しさすらあるように思います。

 

アウトロのフェードアウトも陽が昇るイメージを強く持たせているように思います。

 

 

 

 

この曲をライブで歌われて果たして立っていられるのだろうか…。

 

 

f:id:shigeglog:20210201180218j:image

 

(オーナメントで遊んでる場合じゃない)

 

 

 

P.S.

 

誕生日より前に(1/14が誕生日でした)書き始めたのにいつのまにか2月になってました🙄

ブレアフェスからちょうど1年です。時が経つのは速い…。

せっかくなので公開日時をPTPのアクトと同じ時間にしました。

 

今回のアルバムは生音にこだわったというだけあって、普段の曲とは違いどの曲もウェットな感じがあったように思います。

7曲しかないですが、MPをゴリゴリに削られるのでヘビロテが難しいです…。

 

そして例年であれば、今月下旬〜来月上旬でツアーの発表などありますが果たしてどうなるのでしょうか。

昨年より始動したJINさんたちの新しいバンド、M.E.D.Sは当面の間ライブは不可能と判断し、まずは毎月の新曲リリースやMVの制作に舵を切っているようです。

GReeeeNでも何か新しい試みに乗り出すのでしょうか?

私としては現在これの動向が気になってます。

 

 

コロナで開発中止になってないことを祈るしかないですが、、、

 

現在、緊急事態宣言が続いていますし皆さまも体調には気をつけてお過ごしください。

それではまた👋

 

 

(SOHさんお誕生日おめでとうございます🎉)

 

 

 

 

 

 

twitter.com